田舎からお笑い芸人を夢みて上京したけど、限界を感じて諦めることにした決めたアナタ。辞めた後に働くことは、なんとなくは決めたけど問題はどこで働くか。
「実家に戻って仕事をやるか」
「東京に残って仕事をやるか」
様々な選択肢がある中で悩んでいる人も多いと思います。そこで今回は、やりたいことや目指していた夢を諦めた人が働く場所について、それぞれのメリットとデメリットをご紹介していきます。
上記の選択肢としては、「実家と東京以外の場所で働く」というものもありますが、今回は「東京で働くか」「実家で働くか」の2択で話をしていきます。
実家が家業を営んでいる場合
まず、両親や親戚が代々続く家業を営んでいる場合は両親に相談しましょう。実は既に「別の誰かに家業を継がせることは決めている」みたいなこともあり得ますし、廃業することを決めているかもしれません。
なので、まずは両親に相談してみることが第一優先です。
その際に、もし家業を継ぐことが可能であるなら、家業を継いでみるのも視野に入れておきましょう。
なぜかというと、既に信頼を得てお客様もついているので、ゼロから何かをやる労力が最小限になるからです。技術や信頼は資産として考えましょう。その資産を活かすことが出来るチャンスはそうそう巡ってきません。
「実家を継ぐことに決めた」というと、夢が破れて都落ちするネガティブなイメージを持たれる人が多いですが、実際はそうではありません。アナタがこれまでお笑い芸人で培ってきたトーク力やネタの発想力は家業でも十分に活かせて、もっと魅力のある仕事に変えることだって可能です。
さらに、アナタの頑張り次第で、これまで夢を諦めて実家を継ぐことに躊躇していた人たちに勇気を与えることになるかもしれません。アナタの頑張りが、誰かの未来を明るくすることもあります。
さらに、外の世界を知る人間として、これまで家業ではやってこなかった新しいチャンレジを見つけられるかもしれません。お客様に喜んでいただけることはお笑い芸人でも共通しているはずです。その舞台が変わっただけ。一番大切なのは「何をやるかよりも、どういった想いでやれるか」です。
全国には家業を継いだ二代目、三代目が新しいことにチャレンジして注目されている会社も多くいます。さらに、元お笑い芸人という肩書きは周囲から興味を持たれ、最初は戸惑うかもしれませんが、地域の人たちから可愛がってもらえる可能性が極めて高いです。
東京に残るメリット/デメリット
では、本題の東京で働くか、実家に戻って働くかに関してご紹介していきます。
まずは、東京に残って働くことについてです。
メリットとデメリットは以下の通り。
メリット
①バイト先にそのまま就職できる可能性がある
②地方に比べると仕事の選択肢が広い(求人が多い)
③人との距離感が近すぎない
デメリット
①通勤ラッシュや人混みを避けられない
②家賃が高い
③実家から帰ってこいというプレッシャーを受ける可能性がある
メリット②の「地方に比べると仕事の選択肢が広い(求人が多い)」に関して、東京は日本のどこよりも優れています。お笑い芸人を辞めた直後は「経歴なし」と同義になるので、どうしても求人数が少ない地方だと、そもそもの働く先がありません。
「すぐに地元に帰りたい!」と思っていても、求人数が少ないので、その願いが叶うとは言い切れません。例えば、地元で募集している求人の職種をある程度把握して、東京で3年ほど修行する形で手に職をつけるのもありです。最初の方は給与が低くても、次第にスキルアップして年収を増やしていくことも視野に入れておきましょう。
ゼロから地方で働くのと、東京で数年働いて地元に帰るのとでは大きく違います。
地元に残るメリット/デメリット
私の個人的な意見としては、なにか緊急の場合がなければ、東京で数年働いてみることをオススメします。しかし一方で、それでも、どうしても地元で働きたいと思っている方に関して、地元に戻って働くメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
①知り合いがいるのでゼロから人間関係を構築する必要がない
②家賃が安く将来の住宅購入費で大きく差が開く
③帰省する旅費が発生しない
デメリット
①仕事を探すのに苦労する(求人数が少ない)
②人間関係の距離が近い
③地域の行事に参加しないといけない
メリットで大きなところはお金の問題です。もちろん、給与に関しては東京の方が高い場合が多いですが、その分、家賃が安かったりします。さらに、将来、自宅を購入する際は、土地代も安く、あわよくば、親や親戚から譲ってもらえる可能性もあります。
結論、地方で働くのは、トータルでかかってくる生活コストが下がります。東京だと、平均年収前後だった場合に23区内で家庭を持つことは、ほぼ不可能と考えて良いでしょう。それくらい、物価での差が出てきます。
デメリットで意外と無視されがちなのが地域の行事への参加についてです。例えば、地元の消防団やお祭り、草野球チームなどがあれば、周囲の人たちから誘われます。そして、誘いを断り続けると「みんな我慢してやっているのに」という、同調圧力が発生し、孤立してしまう可能性があります。
そうった価値観を払拭しようと世の中が変わり始めたタイミングではあるものの、まだまだ地方だと浸透しているわけではなく、想像しているよりも苦労してしまうことがあります。仕事から帰ってきたら消防団の集まりに参加、土日は地元のイベントの手伝いに参加するなど、そういった行事が好きであれば問題ありませんが、ほぼ強制参加となるので注意が必要です。
上京したことを最大限に活かす
先ほども述べたとおり、実家に戻ることを決めていたとしても、一度、東京へ出て働くことをオススメします。オススメする理由は以下3点です。
①東京で築いた人脈を地元でも活かすチャンスが広がる
②外で働いてみることで価値観が変わる
③地方では東京で働いた経験がある人が少ない
それぞれを噛み砕いて説明していきます。
①東京で築いた人脈を地元でも活かすチャンスが広がる
もし、お笑い芸人を辞めて、すぐに実家に戻ると、東京で働くことで得られた人脈がなくなります。もちろん、お笑い芸人での人脈は多少はあるかもしれませんが、仕事をしていく上での人脈は貴重です。
例えば、地元に帰って、東京で新規の取引先を広げようとしてもゼロからの開拓になります。しかし、少しでも東京で人脈を作っておけば、知人を頼って仕事を広げていくことも可能になります。
もちろん、それらはすべてが確実ではなく、あくまで可能性の話なのでご注意ください。この先、何十年も働くにあたって最初の数年間を東京で修行するのは、今後にとっても非常に大きな役に立つはずです。
②外で働くことで価値観が変わる
実際に東京で正社員として働くことで、周囲との価値観を感じることができます。東京には地方出身者の方も多く、全国各地の人と知り合える場でもあり、これを若い時に経験しないのは非常にもったいないです。
その中で、東京に住んでいる人の価値観を理解することは重要となります。
地方だと、どうしても同じ価値観の人たちで集まることが多く、明らかにおかしな風習とかでも「昔からそうやっていたから」と諦めることになりかなません。すぐに地元で働くと、様々な種類の価値観にふれる機会が減り、結果的に自分や周囲を客観的に見つめ直すキッカケも失われます。
③地方では東京で働いた経験がある人が少ない
地方によりますが東京で働いた経験は珍しく思われます。勘違いしてはいけないことは、「東京で働いたからエライ」という認識は絶対にNGです。東京で働いた経験を地元で活かすことが重要です。
例えば、東京で働くことで「社員が働きやすい環境を整えるために○○といった仕組みがあるので活用してみよう」とか、「ベンチャー企業が集まって○○といったイベントを定期的にやっているので似た取り組みをやろう」みたいな発想が生まれます。
場所を変えてしまうと隣の芝生が青く見えるので、地元に帰った際は「東京はよかったなぁ」と思うことが出てきます。それをあからさまに表に出すのではなく、地方と東京のギャップを客観的に示し、「じゃあ今の職場(地方)がもっと良くなるためにはどうすれば良いのか」を考えて動くことが、東京で働いた人の大きな価値となります。
変化には体力が必要で嫌悪感を抱く人も多いですが、いい方向へ改善するのは誰しもが望んでいるはずです。なので、東京で感じた働き方や会社の在り方などを地元に持ち帰って、もっと地元を良くするための方法を考える。その材料集めを東京で行いましょう。
まとめ
今回はお笑い芸人を辞めた後に就職する際、「東京で働くか」「地元に戻るか」に関してご紹介していきました。
今回の内容をまとめると以下のとおりです。
・実家が家業を営んでいる場合
①両親に相談する
②大切なのは何をやるかよりも、どういった想いでやれるか
③新しいことにチャレンジして注目されている会社も多くある
・東京に残るメリット/デメリット
メリット
①バイト先にそのまま就職できる可能性がある
②地方に比べると仕事の選択肢が広い(求人が多い)
③人との距離感が近すぎない
デメリット
①通勤ラッシュや人混みを避けられない
②家賃が高い
③実家から帰ってこいというプレッシャーを受ける可能性がある
・地元に残るメリット/デメリット
メリット
①知り合いがいるのでゼロから人間関係を構築する必要がない
②家賃が安く将来の住宅購入費で大きく差が開く
③帰省する旅費が発生しない
デメリット
①仕事を探すのに苦労する(求人数が少ない)
②人間関係の距離が近い
③地域の行事に参加しないといけない
・上京したことを最大限に活かす
①東京で築いた人脈を地元でも活かすチャンスが広がる
②外で働いてみることで価値観が変わる
③地方では東京で働いた経験がある人が少ない
今回の内容はお笑い芸人を辞めた後の最初の選択肢として非常に重要な内容です。それぞれのメリットとデメリットを考慮した上で、今のアナタに最適な選択を得られることを願っています。
応援しています。
ともに頑張りましょう。