20代で今の仕事を頑張ってきたけど、年齢を重ねていくうちに別のことに興味が湧いてきた。しかし、もう30代前半。今の仕事を辞めてまで、何か新しいことを始めるには年齢が遅すぎないか。
あと5年若ければ…。
そんなことを考えて、本当にやりたいことが見つかったけどチャレンジできない人は多くいます。しかし、実際に私の周囲にも30代を超えてからも自分のやりたいことにチャレンジし、自己実現を達成した人を何人か知っています。
そこで今回は、30代前半から未経験職種への転職について、少しでも成功できる秘訣をご紹介します。
30代前半から未経験業界への転職は可能か
そもそも、「30代前半でも未経験職種への転職が可能か」についてですが、結論、可能です。しかし、現実として、20代に比べると年齢で制限している会社は増えてきます。
企業側からすると、年齢に制限を掛けていないとは言いつつも、実際は同じスキル感（得に未経験者）だと、若い方を選定します。というのも、年齢的に長く働いてもらえる可能性があるのもそうですが、会社としても「年上の未経験の後輩」をサポートする社員の経験が乏しい場合、思わぬトラブルを懸念しているからです。
すべての人がそうではないですが、歳を重ねていくとプライドが邪魔をしてきます。
アナタは一回り年下の先輩の指示に従えますか？
少し斜に構えてしまいませんか？
会社はそこをリスクとして捉えています。なので完全未経験者は20代までといった年齢制限を掲げる会社が多くあります。採用は会社にとって投資になるので、少しでもリスクが低い方を選択します。これは会社として正しい判断です。逆を言うと、そこのリスクさえ払拭できるような熱意を会社側に感じてもらえれば、20代で同じ未経験者よりも一歩リードすることができます。
短期的には不利だが長期的には有利
先程の話からも分かる通り、世間的に30代からの未経験職種への転職は遅いと思われがちです。しかし、少し想像を広げてみると、定年退職は会社によりますが60歳くらいになります。ということは、30代だったら、これから会社員を続けてもあと30年はあります。その現実を考えると、果たしてあと30年もある会社員人生の中で、30代からの転職が遅いと判断してもいいのでしょうか？
世間的に言われているのは、もちろん受け止めなければなりません。しかし、世間の言葉を信用して、自分の選択肢をブロックする必要はありません。
世間の考えに自分がどう思ったか？
これが重要です。
あと、30年も本当は続けたくない仕事を続けることができるのか？
未経験職種の転職で辛いのは2～3年
正直、未経験職種での転職で辛いのは、「転職できる前」と「転職後の2～3年」です。未経験なので覚えることも膨大にあり、慣れも必要なので神経を使います。さらに、先程も述べたように年下の先輩から指導されることもプライドが傷き、これまでに感じない大変さを味わうことになるでしょう。
しかし、その我慢も、仕事に慣れてきて自立できる2～3年までの間です。もちろん、人によっては努力次第で、その期間が早まったり、逆に遅れたりします。この2～3年を努力して耐え抜くことで、残りの30年近くの会社員人生が決まってきます。
要は考え方の問題です。
本当にやりたいことが見つかった30代のいま。それが遅かったのか、早かったのか判断するのはアタナ次第です。
残りの30年の会社員人生をどう生きたいですか？
30代で未経験職種への転職の強みとは？
20代が転職に有利なのはご理解いただいていると思います。
では、逆に30代の未経験職種への転職で強みはないのか？
結論、あります。
20代の未経験職種への転職者と圧倒的に違うのは覚悟を証明できる点です。例えば、いまの仕事で、ある程度の経歴を重ねて、役職まで就いていたとしましょう。そこから未経験職種への転職となると、その経歴や地位をすべて捨てなければなりません。
家庭を持っていたら尚更でしょう。新入社員と同じくらいの年収になる可能性があるので、養っていく家族に負担をかけてしまいます。
その覚悟を持ってまでして、本当にやりたいと思ったことへチャレンジする。この転職で成功しないと失うものが多い。それを感じすぎるとプレッシャーになって、体調を崩してしまいますが、負担になりすぎない限り、プレッシャーを力に変えていく。
この覚悟を会社側に理解してもらえれば、20代から未経験職種へ転職する人と比較しても有利に働きます。
なぜ未経験職種に転職したいかを考えてみる
これまでは転職すること前提にお話をしてきました。しかし、本当に重要なのは、「なぜその仕事に就きたいのか？」を自分の中で整理することです。
隣の芝生が青く見えた程度で転職するのはリスクが高いと思っております。もちろん、それで成功した人もいますが。本当にやりたいことなのかを十分に考えきれていない結果、数年後も同じように未経験職種への転職を繰り返すことになりかねません。最悪なのは、50代に差し掛かる時に、どれも中途半端なスキルで、周囲の年収よりも低い状態で家族を養う力もなくなってしまう状態です。
そこで、まだ戻れることができるいまだからこそ、改めて本当に転職したいのかを考えてみてほしと考えています。
例えば、営業職が向いていないと感じているのであれば商材が合っていないだけなのかもしれません。もしくは、会社の風土が合っていなくて成果が出ていないだけなのかもしれません。「営業」と一言でいってもBtoC向け、BtoB向け、有形商材か無形商材かなど分けられます。
必要なのは自分を知ることです。
いまの仕事が向いていないと思ったのは、成果が出ていないだけかもしれません。例えば、成果が出て、自分が想像した以上の評価を会社からもらったとしても、別の仕事をやりたいですか？
この回答にYESと即答できない場合は、いまの職種で業界を変える転職が望ましいです。勢いや雰囲気だけでチャレンジを正当化するのは少々危険です。すべては自己責任ではあるものの、時間は有限なので、長期的に見た時に自分に有利になる判断をしましょう。
未経験でも転職しやすい業界
それでも、どうしてもいまの職種から転職したいと思っている方。さらに、まだやりたいことが明確に定まっていない方へ、未経験でも転職しやすい業界をご紹介します。
以下の職種が未経験でも比較的、採用されやすい業界になります。
- 営業職
- 販売・飲食
- ITエンジニア
- 建築・土木
- コールセンター
- 介護・福祉系
- 製造業
パット見てご理解いただける通り、元々の求人数が多かったり、人手不足と言われている業界が多い傾向です。人手不足ということは、入社する人も多いけど、その分、人が抜けていくということになります。なので、入社する会社の見極めも必要です。
自分の特性や雰囲気が会社と合っていなかった場合、職種がハマったかさえわからない状態で退職する選択肢になりかねません。
ただし、ここで優先すべき点は成長速度です。
大変かもしれませんが、なるべく最短でスキル取得ができる会社を選びましょう。わかりやすくいうと、「若手でも裁量権を持って仕事ができるか」です。
なぜなら、もし入社したいと思った会社があったとしても、未経験だと入社が厳しい場合は断念しないといけません。そこで、未経験でも入社できる会社に入って、辛くとも修行だと思い、努力を重ねることで5年後とかに経験者として、本当は入りたかった会社へ転職できる可能性が広がります。そのあたりは、長期的なキャリア戦略として考えておきましょう。
ただし、転職前提で考えすぎないことに注意してください。あくまでも未経験で入社を決断してくれた会社へは、アナタに投資したリターンを十分に返すことが必要となります。自分本位で考えすぎると、そういった思考の癖となり、誰からも相手にしてもらえなくなります。
また、成長速度も判断軸として持っておくことはありですが、もう一方で業界で名が知られている会社に転職できるのであれば、そちらを選ぶことも考えておきましょう。これも転職前提で考えすぎるのは少々問題ですが、経歴として業界で知られている会社で働くととは大きなメリットになります。
転職する際に年収や職位の交渉がしやすくなるからです。さらに、転職サイトや転職エージェントを利用した際に、スカウトや面談の話が着やすくなります。つまり、職務経歴書の価値が上がるということです。
優先順位としては、「成長速度＞有名企業」といった形で問題ないですが、全てが成長ばかりに気を取られすぎないようにしましょう。選択肢の1つとして有名企業への転職も考えておくべきです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は30代前半の方が未経験職種へ転職を考える際に重要なことをご紹介しました。
まとめると以下の通りです。
30代前半から未経験業界への転職は可能か
- 転職の可能性はあるものの若い人が採用されやすいのは事実
- 「年上の後輩」が存在することで企業側はリスクになると考える
短期的には不利だが長期的には有利
- 60歳で定年を迎えるまでにあと30年ある
- 世間の言葉を信用して、自分の選択肢をブロックする必要はない
未経験職種の転職で辛いのは2～3年
- 転職前と転職後の数年が辛いだけ
- 本当にやりたいことが見つかったいまが遅いか早いかを判断する
30代で未経験職種への転職の強みとは？
- いまの経歴や役職を捨ててまで未経験職種へ挑戦する熱意と覚悟
- プレッシャーを力に変えられる可能性
なぜ未経験職種に転職したいかを考えてみる
- いまの仕事から業界を変えるのも選択肢の1つ
- いまの仕事で成果が出て評価されていても別の仕事がやりたいか？
未経験でも転職しやすい業界
- 若手でも裁量権を持って仕事ができる会社を選ぶ
- できれば有名企業への転職もキャリア戦略の1つとして考えておく
記事内でも述べましたが、30代から未経験職種への転職が遅いか早いかはアナタ次第です。
定年まで30年もいまの仕事を続けますか？
世間的には30代での未経験職種への転職は遅いと言われています。しかし、本当にやりたいことが見つかったいま、それを遅いと捉えるか、早いと捉えるかはアナタ次第です。
応援しています。
