急激に変化する現代社会でも「相手から求められるスキル」というのは必要不可欠です。
あたりまえのことを述べていますが、この「相手から求められるスキル」を取得した人は、会社など組織に依存しなくても個人でも十分に生きていけます。
たとえ、会社に居続けたとしても、相手から求められるスキルを身に着けておけば、会社自体もアナタを手放したくないので、アナタにとって有利な交渉を行うことができます。逆に求められるスキルが定着していないと、会社にいいようにこき使われて、不要な時に捨てられる可能性もあります。
今回は、よりわかりやすいように、テレビで活躍するお笑い芸人「バナナマン」の設楽統さんを例にして、「仕事で求められる人材になる方法」をご紹介していきます。
バナナマン設楽統とは
テレビを見ない方でご存知の方は多いとは思いますが、バナナマンはツッコミの設楽統さんと、ボケの日村勇紀さんのコンビです。
お二人ともテレビで見ない日はないくらいご活躍をされています。
※ホリプロコム公式サイト参照
設楽統さんはバラエティだけにとどまらず、フジテレビの除法番組「ノンストップ!」にも出演されており、2021年上半期TV番組出演ランキングでは堂々の第一位でした。
※エム・データ参照
これがブレークによるものではなく、ここ数年は5位以内に君臨し続けていました。いわゆる芸能界で天下を取ったといっても過言ではありません。実際にお仕事の内容もバラエティ、情報番組、ドキュメンタリー系など多岐にわたり、いま最もテレビ界に必要とされている人材です。
設楽さんご自身がラジオなどでよく仰っているのですが、バナナマンさん自体は1993年に結成をされてから大ブレークをしたわけではなく、徐々に仕事が増えていき、今の地位を築いています。
今回はそこに目をつけて、設楽さんの仕事術が会社員でも活かすことができないのかを分析してみました。
自分の見られ方を認識
まず、相手から自分がどう見られているのかを認識しておきましょう。
いわゆる客観的な視点です。
例えば、設楽さんの場合、出演する番組によって自分の立ち位置を理解して仕事をこなしていきます。
「ノンストップ!」であれば、視聴者が主婦層がメインになるので出演者と会話をするように進行する形をとります。一方、「ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」では、MCではなく出演者になるので、番組が進行しやすいようにフォローを入れたり、笑いがほしいところで積極的に笑いを取りに行きます。
つまり、番組によって「なぜ自分が呼ばれたのか」「自分を読んだスタッフは自分に何を期待しているのか」を明確にし、その期待を毎回超えていくので、次もその次も番組の出演オファーが止まりません。
そこに必要な最初のスキルとして、まずは自分を知ることが重要です。
では、実際に仕事の現場に当てはめていきましょう。
ポイントを整理すると以下2つです。
①自分がいる意味を理解する
②自分の役割を理解する
例えば、新卒の場合だと、まず求められるのは会社にも仕事にも慣れること。さらにプラスすると、来年に入社する新卒が困らないように、自分が発見したネックとなる部分を洗い出して上司に共有して解決する。この視点と実行まで行えれば120点と言えるでしょう。
もちろん、会社によって求められることは違うので一概には言えませんが。少なくとも多くの会社の場合は、新卒社員は会社の必要投資として1年目は直接的に会社へ貢献できなくても大丈夫です。
会社としては新入社員のタイミングでしかできないことが一番価値が高いことは間違いありません。
極端な話、営業で数値を作ることは既存の先輩社員でもできますが、その人がいまの新卒の気持ちになることは不可能です。そのタイミングでしかできないことを発見して、相手の期待に答えていきましょう。
その時その時に応じた適切な判断
先程の客観的な視点にも通ずるものはありますが、改めて自分の立場を理解して仕事をしましょう。
例えば、設楽さんの場合、日村さんのように瞬発力も爆発力もある武器(顔芸やモノマネ)がありません。そこを逆手に取って、爆発力がある相手(日村さん)に絶妙なパスを出して、現場を盛り上げます。
ここが一般的には目立たないので、どうしても日村さんや周囲の芸人さんがが笑いを取っているように見えますが、設楽さんは笑いやすい空気を作ってパス(フリ)を出すのが抜群に上手い。笑いの約8割はパス(フリ)で決まります。あとはストライカー(ボケ)がほぼ無人のゴールにシュートを打つだけ。
これが他のMCの人との大きな違いです。
特にお笑い芸人さん以外のMCの方に見られるのが、フリが雑なのでボケをやったとしてもウケずに、ボケた芸人がスベった構図になる場面です。多くの場合はフリが悪い。そこを設楽さんは確実に笑いに持っていくフリをやってくれます。
なので、番組スタッフとしても、どんな人を出演させても相手を蔑むことなく場を盛り上げてくれるので安心して次も仕事を依頼したくなります。これは設楽さんだけではなく、日村さんも同じで、バナナマンのお二人の凄さといったところでしょう。
では、実際に仕事の現場に当てはめていきましょう。
ポイントを整理すると以下2つです。
①自分の立場を理解する
②自分の得意不得意を理解する
③全体のゴールに向かう
会社員の場合は、ベンチャーや中小企業であれば組織編成が頻繁に行われる会社が多いため、その時の部署や役割に応じた適切な判断をより求められます。大手であっても最近だと部署編成はないにしても、プロジェクトごとにメンバーが入れ替わることが頻繁に起きたりします。
これから生き残る会社の共通点として、時代とともに変化する組織が求められます。その変化する組織の中でも、その時々に応じた適切な対応を実現できる人が必要とされるでしょう。
では、実際に何をすればいいのか?
答えはそこまで難しいことではなく、
・ゴールを理解してそれに向かって突き進んでいく
・何が不足しているのか、どうすれば補えるのかを理解する
・周囲の環境や人を利用する
これら3点です。
どの組織に属してもこの3つをマスターできていれば必ず必要とされます。
特に3つ目の「周囲の環境や人を利用する」は多くの日本人が苦手とする人に頼る行為をどこまでやれるかがキーです。とにかく、人や組織の力を最大限に利用して、協力しながらゴールへと突き進んでいきましょう。
常に準備をしておく
地道に結果を出していけば、いつかチャンスが巡ってきます。
チャンスは予想できないタイミングで起こってくるものが多く、常に準備しておく必要があります。
例えば、設楽さんの場合、先程も述べたとおり、ブレークして一気に売れたわけではなく、徐々に仕事が増えていったため、いつでもどこでも結果が出せるように常に準備は怠りません。
実際のところはどうかわかりませんが、まだバナナマンがテレビに出始めの頃は、テレビ番組でも出演者が決まっていても予定が合わずにキャンセルした場合の補欠としてスケジュールを仮押さえされたケースも多かったはずです。
さらに、実際に番組に呼ばれた場合も、MCでなくても自分がMCをした場合はどう立ち振る舞うかシミュレーションして、いつでもどんな仕事が舞い込んできても対応出来る体制を整えていました。これは設楽さんに限らず、多くの売れ続けているお笑い芸人がそうです。
では、実際に何をすればいいのか?
ポイントは以下2つです。
①自分だったらどうするかを常にシミュレーションしておく
②どんな仕事の依頼(チャンス)が来てもすぐに踏み出せる準備を怠らない
特に1つ目もシミュレーションはかなり重要です。
どうしても自分が担当じゃない場合は、目先の業務に追われがちですが、仮に自分がやったときのことを頭の中でシミュレーションしておけば、全てじゃなくても少しは自分ごと化され、あたかも経験したかのような錯覚に陥ります。
そして、同じようなタイミングが来た際、シミュレーションして良いと思ったところは真似して反映させ、悪いと思ったところは同じこと繰り返さないようにする。これが可能となります。
言っていることは単純ですが、実行するのは体力や集中力が必要なので難しいです。
ただし、やって損はありません。
たとえ新卒でも、自分の上司の仕事の仕方やマネジメントを分析して、自分だったらどうするのかを考えておけば、実践よりかはリアリティはなくなりますが、それっぽい書籍でわかった気になるよりも100倍ましです。
新卒でこのレベルをやり続けると2年後、3年後は確実に同じ動機よりも視野が広がり、仕事にも余裕が生まれて後輩のサポートがスムーズにいくはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はバナナマン設楽に学ぶ仕事で求められる人材になる方法をご紹介してきました。
まとめると以下の通りです。
・自分の見られ方を認識
①自分がいる意味を理解する
②自分の役割を理解する
・その時その時に応じた適切な判断
①自分の立場を理解する
②自分の得意不得意を理解する
③全体のゴールに向かう
・常に準備をしておく
①自分だったらどうするかを常にシミュレーションしておく
②どんな仕事の依頼(チャンス)が来てもすぐに踏み出せる準備を怠らない
「必要とされる人材になる」こと自体がメインテーマとして書籍とかで語られていることが少なく、あまり馴染みがないかもしれません。
さらに抽象度も高いので、具体的にどうするのと言うと、今回の記事を振り返りつつ、「その組織がアナタに何を求めているのかを理解する」必要があります。こればっかりは組織によりけりなので、ここでは低減できません。
しかし、今回の内容では約80%ほどはカバーできているはずなので、残りの20%で組織がアナタに求めていることを理解して実行していきましょう。
応援しています。
ともに頑張りましょう。