阿川佐和子から学ぶ仕事で使える初対面の相手との会話術

仕事を続けていく上で避けて通れないのが初対面での会話です。

しかし、どうしても初対面の人に対して何を話して良いのかわからず、ストレスを感じてしまう人が多くいます。以前まで私もその1人でした。何から話を初めていいのかわからず、あたふたして時間が過ぎるのを待つだけ。

今回はそんな初対面での会話をどうすれば乗り切れるのかをご紹介します。

少しでもコツを掴んで初対面でのストレスの感じ方を軽減していただければと思います。

なお、今回はより伝わりやすいように、阿川佐和子さんの会話術を例に挙げてご紹介していきます。

 

阿川佐和子さんとは?

おそらく、テレビをよく見る人で阿川佐和子さんを知らない方はいないと思います。

名前を知らなくても、顔を見たらピンとくるはずです。

※新潮社公式HP参照

阿川佐和子 | 著者プロフィール | 新潮社
阿川佐和子のプロフィール:1953(昭和28)年東京生れ。慶應義塾大学卒。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。『ああ言えばこう食う』(檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞、『ウメ子』で坪田譲治文学賞、...

エッセイストであり、作家であり、タレントであり、最近だとテレビドラマにも出演するなどマルチにご活躍されています。有名なテレビ番組でいうと、ビートたけしさんの「TVタックル」で長年にわたり進行を担当されています。

多岐にわたるご活躍のため、人によってはイメージが湧かないと思いますが、実は吾川さんは人の話を聞き出す力ば抜群に上手いんです。

実際に「聞く力―心をひらく35のヒント」というベストセラーになった書籍も執筆されております。

さらに、2021年4月まで毎日放送で「サワコの朝」というトーク番組もMCで出演されていました。私はこの番組が好きでよく見ていたんですが、毎回、ゲストの方が気持ちが乗るように会話を進めており、その技術は芸能界でもトップクラスです。

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今回はそんな阿川佐和子さんの会話術を例にして、仕事で使える初対面の相手との会話術をご紹介していきます。

 

お互いの関係性から話の内容を決める

初対面の挨拶で軽く自己紹介をしたあと、最初に決めるのはトークテーマです。

阿川佐和子さんの場合は、どんなに遠い関係性でも自分と共通する内容から話を始めます。もしくは、最近、話題になった人を呼んで、自分がそれを見てどう感じたのかなど。

スポーツ選手であればオリンピックで金メダルを取って話題になったこと、作家さんであれば話題になった作品に関してなど。

この手法を実際にビジネスの現場へ転換してみましょう。

お互いの関係性から話の内容、いわゆるトークテーマを決めます。

社内であれば入社後にまだまだ初対面の挨拶しかしていない場合でも関係性を洗い出していきましょう。関係性は主に上司と部下、他部署であれば先輩か後輩など。

そこからトークテーマを洗い出していくと以下の5つです。

・いつ入社をしたのか
・どういった理由で入社をしたのか
・前職ではどういった仕事をしていたのか
・誰と面接をしたのか
・どういう会社なのか(新入社員の場合)

初対面のパターンとしては、

①自分が新入社員として入社する
②相手が新入社員として入社する

この2つがあります。

特に②の場合は相手も新しい会社ということで緊張もしていることが多く、上記5つのトークテーマは自分から話してあげることをオススメします。

 

その人の歴史にさかのぼる

最初のトークテーマが終了したら、その人にもっと興味を持てるように歴史を振り返りましょう。

阿川佐和子さんも相手の会話の中で必ず過去の話を盛り込みます。

例えばお笑い芸人であれば、

・なぜ芸人を志したのか
・養成所や若手時代の評判はどうだったのか
・売れる前は誰と良く遊んでいたのか
・どういうことがキッカケで売れだしたのか
・賞レースに挑むときの気持ちはどうだったのか

このような話を展開していきます。

この手法を実際にビジネスの現場へ転換してみましょう。

実際にその人の歴史の話ができるトークテーマは主に以下5つです。

・出身地はどこか
・上京するまでそこに住んでいたのか(地方出身の場合)
・学生の頃は部活動は何をやっていたのか
・学生の頃はどこでアルバイトをしていたのか
・前の会社ではどういった業務をやっていたのか(中途の場合)
・どういった経緯で今の会社を知ることになったのか

ただし、このあたりから相手のことを深堀りするので注意が必要です。

質問に対して、相手があまり話したがらない場合や表情が曇った場合はそれ以上話を聞くのは控えましょう。触れてはいけない部分が不明な状況でズカズカと話を聞くと「面倒くさいやつ」とネガティブなイメージを持たれます。

 

相手に話してもらう

会話の鉄則として基本的に相手に多く話をしてもらいましょう。

およその割合としては「自分3割、相手7割」といったイメージです。

多くの場合、自分の話は相手にとって興味がないケースが多いです。

阿川佐和子さんの場合は、ご出演されている番組や記事などではインタビュー形式の物が多く、どうしても阿川さんが話を聞く側になっています。しかし、質問攻めというよりは阿川さんが知りたい情報を聞き出すよいうな形で会話が成立していきます。

その結果、相手も話に乗ってきて、どんどん喋ってくれます。

人は相手の話に多くの場合、興味を持っていません。

学生の頃を思い出してください。

校長先生の話が長く感じたことがありませんか?

実際に長い場合もありますが、多くの場合は興味がないのにダラダラと話しているからなんです。

校長先生の話の場合は、生徒が他にもいるので、退屈そうに話を聞いても問題ありませんが、相手と近い距離でいると、相槌を打ったり、リアクションを取らないといけません。ハッキリ言って、興味がない話のを聞いても苦痛です。

アナタは知らない間に相手に苦痛を与えているかも知れません。

その結果、少しずつ相手が嫌な思いをして、「この人との会話は疲れるな」と感じ、今後も気まずい空気が流れていくでしょう。

なので、基本的には相手をメインで話をしてもらうことを重点に置いて会話を進めていきましょう。

ただし、相手が自分に興味を持ったように次々と質問をしてくる場合は、快く回答するのがベターです。相手の質問を端的に答えて自分ばかりが質問を投げまくるのは印象が悪いです。

 

ささいな疑問を逃さない

会話の途中で相手の話に対して「なんでだろう?」と思うことがあると思います。

その際は逃さずに「どうしてですか?」と疑問を投げかけましょう。

何かを選択した際の話の時に「なぜそう思ったのか?」と投げかけるのがベターです。

阿川佐和子さんもこのタイミングが抜群に上手い。

なんとなく理解はできるけど、明確に理解するまで質問してきます。

ポイントは一般的な考え方や選択肢に沿って考えてみることです。

例えば、高校卒業して進学せずに働き始めた人の場合。

話を聞いていると「ふーん」と思って終了するかも知れませんが、少し深堀りして「大学や専門学校に進学するとか考えなかったんですか?」と質問してみましょう。

ただし、注意点としては、あまりにも「Why」を投げかけると相手から面倒に思われます。

なので、「なんで?」を繰り返すのではなく、使い分けましょう。

最初の質問で「なんで?」を聞いたら、「一般的には~という考え方が多いと思いますが~」といったように、多くの選択肢でどうなっているのかを提示して、質問していきましょう。

適度に相槌を打っていけば会話が成立していきます。

 

まとめ

今回は阿川佐和子さんを例に挙げながら仕事で使えそうな初対面の相手との会話術をご紹介していきました。

まとめると以下のとおりです。

・お互いの関係性から話の内容を決める
①上司と部下、他部署であれば先輩か後輩
②トークテーマを定めた上で会話を進める

・その人の歴史にさかのぼる
①相手の歴史に沿って話を進めていく
②表情が曇ったりすると深堀りしない

・相手に話してもらう
①自分3割、相手7割で話すイメージ
②相手の質問には快く回答する

・ささいな疑問を逃さない
①一般的な考え方や選択肢に沿って疑問を持つ
②「なんで?」を繰り返すのではなく、使い分ける

会話の上達は場数と振り返りです。

どの仕事にも共通しますが、振り返ることが重要。

・もっと相手が気持ちよく話ができる質問はなかったか
・自分ばかり話しすぎていないか
・もっと引き出しを増やせないか

など、常に検証と改善を繰り返して上達していきます。

偉そうなことを述べている私もコミュニケーションが苦手の部類に入ります。

しかし、勉強して、チャレンジしていけば、自然と苦手意識は以前に比べて減りつつあります。

要は「慣れ」です。

最初は戸惑い、失敗することが多いかもしれません。

でも、諦めないこと。

応援しています。

ともに頑張りましょう。

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