前回は履歴書の書き方について話をしました。
職歴なしのお笑い芸人が職務経歴書を書いたら。
まだ前回の記事をご覧頂いていない方はコチラ↓↓↓
前回の要点をまとめると以下4つ。
- 50社は落ちて当然という気持ちで挑む
- 履歴書ではボケずに堂々と芸人の経歴を書いていく
- 履歴書に書く志望動機は箇条書きで端的に
- 本人希望記入欄は魂を込めて採用担当を引きつける
書類選考の最大のポイントは「お笑い芸人なのにちゃんとしているな」と思わせることです。
絶対にボケてはいけません。
スベります。
スベり死にます。
前回は履歴書だったので今回は職務経歴書の書き方について解説していきます。
書ける内容が少ない
残念ながら一度も就職したことがなければ「経歴なし」と同等なので、
職務経歴書に書く内容はほとんどありません。
しかし、見せ方次第ではいかようにもできます。
ただし、絶対にウソは書かないようにしましょう。
いずれバレます。
バレたらクビになる可能性もあります。
「ウソでした、テヘヘ」
では済みません。
なるべくウソがない範囲内で書けるところはとことんかきましょう。
ちなみに、今回は架空の元お笑い芸人、
「デンジャラスライオンの神谷」
彼を想像して職務経歴書を書いてみました。
※僕は「デンジャラスライオン」ではありません
※そんな芸人は過去に過去に存在していません
コチラが一度も就職をしたことが無い人が就職面接をした場合の職務経歴書です。
正直、これでも少し薄いかなと感じるくらいです。
ただし、職務経歴書のゴールは書類選考の通過です。
ここで面接官に興味を持ってもらい、
「経歴書なしでも直接話しをしてみたいな」
と思ってもらうこと。
そのために、書ける内容は全て書き起こしておきましょう。
職務要約
ここでは主に過去に何をやってきたのか要約した内容となります。
ちなみにデンジャラスライオンの神谷だとこのようになりました。
文章として書いていますが、箇条書きにおこなすとシンプルになります。
- 吉本興業所属の芸人だった
- ライブを中心に活動していた
- ライブだけではなくチケットの手売りやイベントも出演
- 他にも先輩芸人の手伝いや飲み会の幹事
- 先輩芸人問わず周囲の芸人が「相手がどうすれば気分良くいられるか」を考えて行動していた
一見すると、デンジャラスライオン神谷の職務経歴書は、
一般的な会社員が記載する職務経歴書では薄い内容だと感じられます。
しかし、アナタの最大の武器である「お笑い芸人の経験」が、
会社員としてどう活きていくのかの可能性を
少しでも感じてもらえるなようにすることが重要になります。
ここでのポイントはライブでネタをやるだけではなく、
「チケットの手売り」や「先輩芸人のお手伝い」です。
そして、5つ目の、
先輩芸人問わず周囲の芸人が「相手がどうすれば気分良くいられるか」を考えて行動していた
これを最後に持っていくことで、何を考えながらお笑い芸人をやっていたのか
「アナタ自身の考え」を面接官に伝えることができます。
しかし、あくまで職務要約なので、自分のことを語りすぎると
自己PRになってしまうので最大でも一言でまとめましょう。
あまりに熱い思いを各所で書きまくっても面接官には伝わりません。
むしろ、「危ないやつ」といって書類選考で落とされる可能性が高まります。
自分の思いを語るところは最大でも各項目で1つだけ。
活かせる経験・知識・技術
正直なところ、経歴なしだと「ない」に等しいでしょう。
例えば、YouTubeをバリバリやってて動画の編集スキルが抜群にうまかったり、
単独ライブで何百人を集客したりした実績があるなら書いてもいいかもしれません。
しかし、今回はそんな輝かしい実績が皆無に等しいデンジャラスライオンの神谷です。
書ける内容も限られてきます。
ポイントとしては、「芸人の経験が会社員でも活きることを書く」です。
例えば、2つ目の「ライブやチケット手売り」だけそのまま書くと、
それを見た面接官は「へー、そうなんだー」だけで終ってしまいます。
そこに「鍛えたプレゼンテーションスキル／度胸」を書くことで、
「人前で話をするスキルや度胸は持ち合わせているから営業職とかやれそうだな」
と感じてもらえます。
ようは見せ方です。
お笑い芸人も同じなはずです。
見せ方次第で笑いの量は変わってきます。
会社員だと興味を持ってもらえる確率がグッと上昇します。
実際にやったこと＋会社員で活きること
この足し算で書いていきましょう。
職務内容の詳細
これは最大の難所です。
いかんせん、経歴がないんですから。
書く内容があろうはずがありません。
しかし、書けるところは書いておく。
どこに面接官が興味を持つかわからないので。
ちなみに、デンジャラスライオンの神谷の職務内容の詳細はコチラ。
シンプルに書きましょう。
主な業務は実際にやってきた内容、実績は賞レースの結果を書きましょう。
全ての賞レースが1回戦敗退でも堂々と「1回戦敗退」と書いておきましょう。
ポイントは面接官に興味を持ってもらえることです。
実績はあれば当然いいですが、ウソを書くのはあまりオススメしません。
テレビに出演したら番組名を書いておきましょう。
ほとんどの面接官は自社の面接で元お笑い芸人を担当したことが無いはずです。
しかし、テレビをつければお笑い芸人が活躍しているので、お笑い芸人は身近な存在になります。
興味本位で一度話を聞いてみたいと思ってくれるかもしれません。
ここは、相手に興味を持ってもらって、「質問したい」と思わせることが重要です。
面接官がお笑いに興味はなくても、
「M-1グランプリ」や「キングオブコント」の名前くらいは聞いたことがあるはずです。
- 勝ち上がるためにどういった努力をしてきたか
- なぜ敗退したか
- 自分たちのどこに課題を感じていたか
などなど、面接官が興味を持ってくれそうな内容を盛り込みましょう。
ただし、ここはシンプルに箇条書きでまとめることを心がけてください。
面接官は大量の書類を見ているので、
いちいち文章で書かれているものを熟読している時間はありません。
パッと見で弾かれないように箇条書きで興味を持ってもらえそうなものを書いていきましょう。
自己PR
ここが最大のセールスポイントになります。
これまでの項目で少しずつ興味を持たせて、最後に畳み掛けます。
一般的な会社員が持っていないことを書くのがベストです。
デンジャラスライオン神谷は挫折経験を書いています。
引退した全ての芸人がおそらく持ち合わせている大きな挫折経験。
しかし、一般的な会社員は芸人ほどの大きな挫折経験はなかなかありません。
＜夢を追いかけて諦めた挫折経験＞
一見、ネガティブに見えますが逆を言うと、
「大きな失敗を経験して立ち直って頑張ろうとしている人」
という印象を持ってもらえます。
きっと応援したくなるはずです。
もっと相性がいい面接官であれば、
「この人を入社させてゼロから育ててみたい」
そんなことを思ってもらえるでしょう。
他にも掛けそうな自己PRとして、
- 先輩芸人の合コンをセッティングするために街でナンパをしまくった
- ネタ作りでファミレスで12時間以上粘った
- 先輩芸人のネタを舞台袖で研究してネタ作りを学ぶために完コピした
などが書けそうです。
上記の3点は多くの芸人が実際に経験したことあるはずです。
芸人ではあるあるでも会社員にとってはナシナシになります。
ただし、変わったことを書いたとしても内容は真面目に書くことがポイントです。
ふざけて日記のような形に書いくのは絶対にNG。
すごく重要なことなので繰り返しますが、
あくまでも面接官に会社員として働ける可能性を感じてもらうことが目的です。
この場では笑わせることが目的ではありません。
まとめ
今回の内容をまとめると以下5点。
- 書ける内容が少なくてもとにかく書いてみる
- 職務要約は自分の気持ちをプラス1伝える
- 活かせる経験・知識・技術はシンプルに箇条書き
- 職務内容は「実際にやったこと」＋「会社員で活きること」
- 自己PRは一般的な会社員が持っていないことを書く
そして、重要なので繰り返しますが書類選考は面接官に興味を持ってもらえること。
事実をそのまま書くのではなく、見せ方は工夫しましょう。
書類選考のゴールは次のフェーズの面接です。
絶対にウケを狙ってふざけた内容を書いたりしないように。
今回の内容は以上です。
参考までにデンジャラスライオン神谷の職務経歴書を貼り付けておきます。
書類も魂を込めて書いていくと面接官に伝わるはずです。
応援しています。
ともに頑張りましょう。
