経歴なしから就職を目指す面接での逆質問

前回と前々回の2回を通して、「過去の経験など会社に活かせそうなスキル」をご紹介しました。

お笑い芸人は一般的にかなり特殊な職業となるので、面接官も採用する際にどこを判断基準にして良いのか慎重になります。結果、本来のポテンシャルを理解されず、不採用という残念な結果になりかねません。

それを防ぐためにも私の経験から、未経験からの就職面接対策を過去6回に渡りご紹介してまいりました。

今回が最後になります。

内容は面接官への逆質問です。

ざっと、面接の流れを振り返ってきましょう。 

 ①自己紹介・自己PR
 ②転職・就職をなぜ行うのか
 ③志望動機
 ④過去の経験や会社で活かせそうなスキル
 ⑤面接官への質問

今回は⑤です。

さっそくいってみましょう。

逆質問とは

 

面接で最後に聞かれる質問として「何か質問はありますか?」という内容があります。

いわゆる逆質問というやつです。

これは100%聞かれます。

まず間違いなく!

なので、絶対に用意しておくべきです。

 

この逆質問を行う理由としては主に2つあります

①応募者の志望意欲と興味関心度合いを図る
②応募者が知りたい情報が漏れていないか確認する

 

これを言われると逆質問をする意味がなんとなーく理解できたかと思います。

しかし、この逆質問ですが、質問の仕方を注意しておかないと、面接官の評価を下げてしまう可能性があります。面接の最後の項目だからといって油断は禁物です。

 

逆質問でNGな内容

 

先程も述べたとおり、逆質問ではNGな内容が存在します。

例えばこちら。

 

ホームページ上に書かれている内容を質問する

 

これはうっかりとやりがちなので注意が必要です。

事前の調査不足として認識されます。

事前の調査不足=うちの会社に興味がない

と認識される可能性もあります。

 

え?

大げさじゃない?

 

と思っているかもしれませんが、決して大げさじゃありません。

面接というのは減点方式です。気になるマイナスポイントがあれば、すぐにマイナスにして、平均点が高い人が残る可能性が高い傾向にあります。もちろん、企業によりけりですが。

そのため、ホームページ上に掲載されている内容をわざわざ面接で確認する人は、「せっかくの貴重な時間を調べれば出てくる内容の話しをするのは時間の無駄」と悪い印象を与えてしまいます。

特に面接官側の立場になって考えてみましょう。重要なポイントは、面接官は何百人も面接をした経験があるという点です。

そのため、ホームページ上に書かれている内容を質問する応募者が続出すると面接官もストレスが溜まります。

 

「またこの質問かよ!」

自分で調べろよなー!」

 

いっけん、厳しいように見えますが、自分が面接官の立場になってみれば想像は難しくないでしょう。何度も何度もホームページを見ればわかる内容を質問されるのはストレスです。

応募者側からするとその会社は1回目の面接でしょうが、面接官からすると何百人のうちの1人しかすぎません。にもかかわらず、同じような質問をしてしまう。

これは要注意です。

 

その他はご自身で検索してみてください。

「逆質問 NG」

で検索すると優秀な回答が出てくるはずです。

それを見ておけばOKでしょう。

 

え?

お前が紹介せんのかい!

 

と思いました?

私が紹介してもしょうがないので、ここでは紹介しません。

そもそも、「面接でNGな逆質問」という内容は世の中に溢れており、その内容のほとんどが似通っているものばかりだから、改めて私が同じようなことを述べても価値はないからです。

先程の、「調べれば出てくる」と似ていますよね?

まさに、このことです。

 

とはいえ、とはいえですよ。

じゃあ、お前は何を紹介するんだよ?

 

って思いました?

まあ、そう焦らずとも。

次に参りましょう!

 

逆質問で聞いた方が良いこと

 

NGなことは調べるとして、逆に「逆質問で聞いた方が良いこと」ってなんだと思いますか?

「逆に逆質問で~」とか言うと少しうるさく感じるでしょうが。。。

 

例えば、、、

いや、、、

 

これも、ご自身で調べてみてください。

「逆質問 聞くこと」

で検索すると優秀な回答が出てくるはずです。

 

おい!

いいかげんにしろよ!

お前が言えや!

 

と思われた方、じらしてすいません。

ここでは私が「元お笑い芸人で経歴なし」なのに東証一部上場企業で働いていることに価値提供できるものといえば、過去の経験です。その過去の経験を活かした内容をお伝えできればと思っております。

なので、一般的な内容はほとんど話をしません。

 

一般的に言われている、

・逆質問でNGな内容
・逆質問で聞いた方が良い内容

 

この2点はアタナ自身で調べていただいた方がアナタにとってのメリットが大きいはずです。

私が内容を書いてもほとんど同じになるので。

正直、どの記事もさほど変わりません。

ただ、要注意事項として、一般的に言われている「逆質問の仕方」を完璧にマスターしても、経歴なしの人間が経験者や一般人にかなうわけありません。

あくまで常識レベルの内容は抑えておいて、地雷は踏まない程度にしておくことが重要です。面接には型というものが存在ます。その型を崩さずにいられることが大前提です。

そこから型を崩して個性を出していきましょう。

 

経歴なしから内定を勝ち取る逆質問

 

では、どういった質問をすれば個性を出せる逆質問ができるか?

そちらをご紹介していきます。

 

2つだけです。

なぜ経歴が無いのに面接をやってくれたのか?
・自分のどこに期待しているのか?

 

ぶっちゃけ、これだけで十分です。

もちろん、この質問をしたからといって確実に面接が受かる保証はありません。

ただし、この2つの質問を面接官にすることで、合格へ一気に近づくことができます。

 

なぜ経歴が無いのに面接をやってくれたのか?

 

基本的に「経歴なしの元お笑い芸人」だと書類選考にすら通りません。

私も最初の就職先を探すときに何十社と書類選考で落ちました。

企業側としても大金を支払って採用活動をしているので、経歴なしのどこの馬の骨からわからない人間を採用するのはリスクがあります。なので、書類選考で一定の合格水準を設けて落としておくのです。

ちなみに、1人を採用するのに発生する費用は約100万円と言われています。

100万円を投資してリターンを得られる人材かを判断するのに、「経歴なし」の人間を書類選考で落とすのは想像に難しくなはずです。

そんな状況下でも書類選考を通過させて面接へ招待してくれた会社ということで、「なぜ経歴が無いのに面接をやってくれたのか?」を聞いておくことは損ではないでしょう。

この質問を行うことで面接官の本音が見えてきます。

 

例えば、

①お笑い芸人は頭いいイメージがあるので会って話を聞いてみたかった
②一度失敗している人なので挫折から這い上がる人に興味がある
③未知数だから事例をたくさん作りたい

 

など、理由が出てくると思います。

私の場合は②のケースが多かったです。

もちろん、それ以外の回答もあるでしょう。

さらに、プラスの印象を与えるには、面接官から回答があった内容に沿って、相手の期待をさらに高める追撃の話を補足で入れていきましょう。

 

例えば①の場合。

A:なぜ経歴が無いのに面接をやってくれたんですか?

B:お笑い芸人は頭いいイメージがあるので会って話を聞いてみたかったからです

ここから先の説明で期待を上げる内容を述べていきます↓↓↓

ありがとうございます。たしかに、お笑い芸人の仲間は四六時中おもしろいことを考えていたので頭の回転は早かったです。私はそこまで頭の回転の速さには自信はありませんが、お笑い芸人時代に四六時中おもしろいことを考えていたことを今度は仕事に転換して、成果を上げていきたいです。

 

1つ目のポイントは謙虚であること。

「お笑い芸人は頭がいい」という言葉に対して、自分も頭がいいと述べると面接官の反感を買う可能性があります。「それはあくまでお笑い芸人での話だろ、仕事は違うぞ」といったように。

なので、あえて謙虚で「そんなことないですよぉ~」といったテンションで話していきましょう。

 

2つ目のポイントが話の論点すり替えです。

謙虚になると、「頭の回転が速くない」ことを断言してしまいます。そこで会話が終了してしまうので、少し論点をずらしていきます。

自然な流れで、「お笑い芸人が頭がいいのは四六時中おもしろいことを考えていたからだ」という理由を冒頭で説明しています。そのあと、「自分は頭の回転の速さは自信がありませんが」で謙虚になり、「お笑い芸人時代に四六時中おもしろいことを考えていたことを今度は仕事に転換して、成果を上げていきたい」と最後に述べています。

私が伝えた内容をまとめると、

・お笑い芸人が頭の回転が速いは四六時中おもしろいことを考えているから
・自分は頭の回転は速くない
・自分もお笑い芸人時代は四六時中おもしろいことを考えていた
・就職した仕事のことを四六時中考えて成果を出したい

この4つの内容に落ち着きます。

「お笑い芸人は頭の回転が速い」という論点から、「お笑い芸人は四六時中おもしろいことを考えているから頭の回転が速い」という因果関係を導き出し、「仕事のことを四六時中考えて成果を出す」という内容へと論点を少しズラしています。

結果、「この人は経歴なしだけど何か期待できそう」といった感想を抱いてくれます。

最後のオチが重要です。

どういった内容でオチにもっていくか。

フリートークなど経験したお笑い芸人なら、やり方さえ覚えればすぐに実行できるはずです。私も最初は戸惑いましたが、冒頭からオチに向けてのトーク術はお笑い芸人時代に養えたと自負しています。

面接官の回答に対しての最後のプッシュ。

ここは重要なので抑えておきましょう。

 

自分のどこに期待しているのか?

 

先ほどの内容を少し重複はしますが、「自分のどこに期待しているのか?」を知るのは重要です。

 

理由は2つあります。

1つ目は、双方のすり合わせです。

企業側が経歴なしの元お笑い芸人に期待していることが何だったのかを知ることができます。

例えば、先ほど述べた「お笑い芸人は頭の回転が速そう」という期待であれば、企業側が求めているのは地頭など経験者ではなくポテンシャル。いわゆる自社で育てていくスタイルです。

そして、企業が求めているものにアナタが対応できるか。

仮に、企業側が求めていたことがレベルが高くて、うっかり入社してしまったら会社や仕事に馴染めずに早期で退職するという残念な結果になりかねません。すると再度、再就職という形で採用書類を作成したり、面接対策を行ったりなど、二度手間になります。

そこを防止するために、面接の段階で企業がアタナに期待していることを認識しておく必要があります。

面接によっては会話しながら、アナタに期待していることを伝える面接官もいますが、もし聞くことができなかったら逆質問の際に聞いてみるのをオススメします。

 

2店目は、未来への投資です。

仮に、面接を受けた会社でオチたとしても、「何に期待しているのか?」というデータを集めていくことで、「そもそも一般企業が経歴なしのお笑い芸人に期待していることはなにか?」を知ることができます。

結果、企業側が経歴なしの人間に求めているニーズが見えてきて、面接対策を行いやすくなります。一般的に思われている元お笑い芸人への期待を事前に把握して、その期待に沿う形で面接を進めていくと合格率は一気に上昇するはずです。

少しだけ勇気がいる質問かもしれませんが仮に不合格だったとしても、その面接官とは二度と合わない可能性が高いので問題ありません。むしろ、そこまで突っ込んだ質問をしてもらえると、面接官側も何百もいる応募者の中で強い印象を与えることができます。

「なんか芸人がいたな~」といった感想から、「鋭い質問をする芸人がいた」という感想とでは大きく印象が変わります。なので、遠慮はせずに突っ込んだ質問を投げかけてみましょう。

ただし、失礼に値する質問は絶対にNGです。

 

まとめ

 

今回の内容をまとめると以下の通りです。

・逆質問は必ず聞かれるので用意しておく
・逆質問でNGな内容は事前に抑えておく
・逆質問で聞いた方が良いことも事前に抑えておく
・経歴なしから内定を勝ち取る逆質問

「なぜ経歴が無いのに面接をやってくれたのか?」
 └謙虚でいる
 └話の論点のすり替え
「自分のどこに期待しているのか?」
 └双方のすり合わせ
 └未来への投資

 

面接は逆質問で印象を大きく変えることができます。

正直な話、ほとんどの場合、一次面接であれば逆質問に入った段階で採用するか不採用にするかは決まっています。もし、微妙なライン、もしくは不採用にする前提だったら逆質問で挽回は可能です。

ただし、今回お伝えした内容が全てとは限りません。

アナタの過去、これから面接を受ける会社の特性によって変わってきます。

重要なのは都度振り返ること。

振り返って同じ失敗を繰り返さないことです。

応援しています。

一緒に頑張りましょう。

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